金子雅俊先生にささげるオマージュ
1970年初頭、金子先生は人類最大の敵の一つであるガンの研究のため在米中でした。
もともと現代医学の侵襲的なガン治療に疑問を持ち、
分子レベルでの発ガンのメカニズムを学んでおられ、
もっと効果のある治療方法があるに違いないと思い始められていた頃、
「ガンは酸化ストレス疾患である。『ガン細胞を“ガンらしく”しているのは活性酸素である。』」
と仰る、世界でただお一人、2つのノーベル賞(化学賞、平和賞)受賞のライナス・ポーリング博士と出逢われています。
それは、金子先生の人生と使命を変え、日本でのKYB(KnowYourBody=自分の体を正しく知る)運動、
健康自主管理運動の先駆けとなる運命的な出逢いでした。
そして、金子先生の人生に起きた変化は、
のちのち多くの人々に影響を与えました。
私もその一人です。
私が故金子先生に出会い、分子栄養学という学問やそれに基づく栄養療法の世界に初めて触れたのは、今から30年前になります。
当時39歳くらいで、一応健康で、心理学を学んでいた私は、
「精神神経症状には“コモンディジーズ(普通の病気)”と言われている“貧血”が背景にある。貧血を改善することによって症状が軽減、又は消失する事例が多い。」
「貧血の正しい理解はヘモグロビン値だけではなくフェリチンという貯蔵鉄を測らないと得られない。」
<★ヘモグロビン男女問わず13以上必要>
<★フェリチンの理想値は成人男女125ng/mL こども・有経女性50~80ng/mL>
「ヘム鉄とグロビンというたんぱくの結合がヘモグロビンだから、貧血の人はヘム鉄だけではなく、たんぱく質も欠乏している。だるい、疲れやすい、寒がり、息切れ、打ってないのに青アザ、肩こり、歯茎の出血、髪の毛が抜ける…様々な不定愁訴や炎症、慢性疾患、「ガン」にも貧血が関与している。」
と聞いて、何もかも??でびっくりしました。
「誰でも関心さえあれば学べるよ。自分が自分の主治医になりなさい。正しい知識を得てそれを知恵に変える(応用して実践する)ことが出来たら、あなたとあなたの大切な人の健康を守ることが出来るよ。」
化学、物理学、医学、栄養学…何の素養もない者を「お弟子さん」「お仲間」と呼んでくださり、分子(細胞)レベルでの身体の仕組み、命の営みの神秘、栄養の働きの奥深さを、まるで絵を見るように教えてくださいました。
目の前にいる人が医者であれ、普通の人であれ、一人であれ、千人であれ、金子先生がお話になる内容と情熱は何も変わりませんでした。
「一人一人にその人の最適健康(最善の状態)がある。栄養素の至適量の摂取はそのことを実現する。」
金子先生の信念は、数多くの症例によって証明され続けて今日に至ります。
最後に金子雅俊先生の人生を表した詩であると思い、生前、金子先生にも直接お渡ししたマザーテレサの言葉をご紹介致します👍
気にせず、愛しなさい
人は不合理、非論理、利己的です。
気にすることなく、人を愛しなさい。
あなたが善を行うと、利己的な目的でそれをしたと言われるでしょう。
気にすることなく善を行いなさい。
目的を達しようとするとき、邪魔立てする人に出会うでしょう。
気にすることなく、やり遂げなさい。
善い行いをしても、おそらく次の日には忘れられるでしょう。
気にすることなく善を行い続けなさい。
あなたの正直さと誠実さとが、あなたを傷つけるでしょう。
気にすることなく正直で誠実であり続けなさい。
助けた相手から恩知らずの仕打ちを受けるでしょう。
気にすることなく助け続けなさい。
あなたの中の最良のものを世に与え続けなさい。
けり返されるかもしれません。
気にすることなく、最良のものを与え続けなさい。
気にすることなく、最良のものを与え続けなさい。
マザー・テレサ